(概要)
電子カルテを用い、プライマリーケアとゲートキーパーを担う「家庭医」を実現し、玉川地域の医療機関間の機能分担、情報連携を促進させることにより、患者指向のシームレスな予防・治療・緊急対応サービスを実現する
(地域特性)
当地域(玉川地域)は、世田谷区西南部に位置し、住民は比較的所得、教育水準が高く、医療に対する要求度が高い。地域医療ネットワークの構築については、中核病院において地域連携室が設置されたが、まだ電子カルテによる診療情報の共有化は検討されていない。一方、一部の診療所や100床程度の地域密着型の病院では、電子カルテの導入、画像情報の共有化、患者へのカルテ開示等が開始された。今回のシステムは、これらの「家庭医」機能を担う診療所、小病院が発信し実現する地域連携ネットワークであり、現場のニーズに則した「家庭」−「診療所」−「病院」を繋ぐ仕組みを設計し、患者指向の医療サービスを提供することを目的とする
(目標)
今回のシステムは、一部の先進的な診療所、中小病院の動きをとらえ、IT技術を駆使したシステムでサポートすることにより、患者により近いネットワークを実現する。これは、情報化と医療機関連携が発展途上にある地域においても、診療所や中小病院を起点として積極的に情報化を行うことにより医療機関を超えた医療の継続性が計れ、患者指向の医療が提供できることを実証実験するモデルケースとしての意味を持つと考える
(参加者)
今回参加する診療所、病院は下記の通りである
(機能)
下記3つ機能を構築する1) 医療機関間情報共有、、、セキュリティの確保された安全なネットワークを構築し、データセンターの共有データベースを通して、複数種類の電子カルテ情報や画像情報を共有化する。その上で、お互いに患者を紹介しあうための機能
2) 患者情報共有、、、医療機関が情報を共有する共有DBから、患者の求めに応じてインターネットを通し、カルテ、画像情報を開示する機能。患者からのフィードバック(経過記録、質問等)も受ける
3) 定量分析、、、カルテ情報の保管されている共有DBをもとに、臨床DBを構築し、症例別にキーワード検索、回帰モデル分析を行いEBMに繋げる機能