電子カルテ「WINE」(仮称)


高橋 究1), 牧野 浩2)

1)佐藤病院, 2)マッキーズハウス



 電子カルテ「WINE」(略称WINE)は実際の診療に利用出来るようなスピードと使いやすさ、患者様にとって優しいインターフェースを備えたシステムです。
MAC OS ィで動作しORCAなどCLAIM対応レセコンと連動し診療所から中規模病院までの柔軟性を備えております。WINDOWSに関しては、現在移植開発中。
業界標準MMLに対応しHL7による検査データの取り込みをはじめとして院内オーダリングシステム、MAC OS ィserverにおけるセキュリティー、最新のネットワーク対応、遠隔リモートによるメンテナンスや透析管理ソフトとの連動、PDA端末の対応も検討中などオープンシステムを目指しております。
将来を見越してのJAVA化も視野に入れた開発をいたしております。

電子カルテやオーダーエントリーの場合、1日で医師が入力出来る最大人数は通常70人ほどです。これ以上の運用にはオペレーターを必要とします。
これでは人件費の高騰にもつながりますので現在の診療報酬制度では難しいです。
WINEの場合、1日150人程度の診療には十分対応出来ます。
2002年9月にはWindowsでの運用も可能になります。もちろん、MacとWindowsの混在環境も可能です。

@開発体制

現在、WINEは高橋を中心に開発を行っております。
Mac版を高橋が行い、Windows版への移植を(株)サン・ジャパンが行っております。

@電子カルテ「WINE」とは

1 なぜ多くの人数の診療にも利用できるシステムなのか

1日の診療する人数は医療機関によって異なりますが、経営上必要な診療人数をみながら電子カルテを運用するには良くできたインターフェースとカスタマイズが必要になります。
しかし、全ての機能をカスタマイズすることは費用がかかりすぎて実用出来ません。
そこで診療に必要な部分で可能な限りカスタマイズ出来るシステムを提案しております。
入力部分に関しましては実用に近い形での入力が可能なように設計しております。

2 ドクターにあわせたカスタマイズ機能

*必要なアイコンのみの表示
必要な機能のみを表示させることによりわかりやすいインターフェースを実現いたします。
*ユーザーごとによるカルテの表示や書き込み
ログインしたユーザーによりドクターは2号用紙、看護婦は看護、事務は医事などのページへの書き込みが出来ます。閲覧に関しては全て可能です。
*ワードパネル
WordPanelは「WINE@STYLE」の重要な機能の一つです。
カルテにあらかじめ作っておいた文章をクリック一つで入力できる上に同時に検査や処置といったオーダーを入れることが出来ます。
この機能はクライアント毎に設定することが出来、また、階層分けも出来ますので自由自在にカスタマイズすることが可能です。
この機能を最大限に活用することにより非常に早い入力が可能となります。
これにより通常の電子カルテでは難しいとされる多くの患者様を診療することが可能になります。
*Private Drug Store
通常のDO処方などの入力以外にあまり使用しない疾患の処方薬をフォルダ別に登録しておくことができます。専門科目以外の処方の際に非常に有効です。
*書類作成ツール
書類作成ツールは紹介状・診断書などの書類を簡単に作成できるツールです。患者個人情報をはじめ処方内容・宛名などを自動的に入力し、簡単に書類を作成することが出来ます。
2002年4月より生活習慣病指導管理料を取る際に必要な生活習慣病計画書なども作成できます。
このように患者様用、ドクター用などと用途によっての使い分けができます。


3 検査データの取り込みやMMLでの出力

依頼先検査会社のデータの取り込みをはじめとしてMMLでの出力にも対応しております。

4 ドクターが開発するということ

通常、電子カルテの開発にはシステムエンジニア(SE)の存在が不可欠です。
しかし、SEがプログラムを作成する場合は要望のある機能をソフト的な機能を利用して作成するのでどうしてもドクターの要望通りに作成できないことが有りますが、WINEの場合ドクターが自分でSEとして作成しており、日常業務での経験をもとに実用出来るソフトの開発に主眼が置かれております。

5 カルテの真正性について 

毎日のカルテをMMLでのデータ書き出し、CDでの保管をデフォルトとしています。更なる真正性確保の要求に対しては、オプションとして外部の医療データベースでの保管、電子公証サービスの利用などを検討しております。


6 オプションについて

WINEでは電子カルテ本体をのぞく部分に関しましては自由にオプションを選択できるようになっております。
5ユーザーまでの診療所向けWINE、ユーザー無制限のWINE、初期セットアップ(ノンサポートもあります)、基本サポートから遠隔サポート、導入研修、Mac版以外にWindows版(混在含む)、接続オプションのPDAの対応も検討中など自由に選択できるようになっております。

@ビジネスモデルとしてのWINEの紹介

WINE ではそれぞれの部門別に担当会社を決め、均一でクオリティーの高いサポートを実現するために、一括した窓口での料金体系を決定しております。
ソフトの開発は高橋が行い、商品問い合わせ窓口、Windows版開発、サポートを(株)サンジャパン、Mac版サポート、広報、販売、研修システム、認定スタッフ制度を(有)マッキーズハウス、エイコーンズ(株)が行います。
それぞれの部門の担当者が情報を共有化し、 WINE 普及販売開発グループとして緊密な関係を形成しております。
中心になる高橋をはじめとして(株)サンジャパン、(有)マッキーズハウス、エイコーンズ(株)は共有化した情報を統括してWINEの開発につなげて参ります。
また、販売に関しましてはORCAのサポート会社を中心に提携をおこなっていきます。
代理店にはその地域のサポート業務を移管しますが、毎年の研修システム、認定スタッフ制度等を実施しサービスの低下のないようなシステム構築をいたします。

@価格及びサポート料金

製品価格は1サーバ2クライアントでMac版120万円、Win版180万円を予定、
追加クライアント5万円/台
(データベースソフトを含む)

インストール等
(1)ご自分でインストール:無償
(2)センドバックインストール(コンピュータを送って頂き、インストールして返送いたします):サーバ5万円、クライアント3万円/台+送料実費
(3)オンサイトインストール:サーバ5万円、クライアント3万円/台+出張費1日6万円
+交通費等実費
(4)操作指導:1日10万円+交通費等実費
(5)運用環境の設定:別途お見積

有償サポート料金(任意)
・メイリングリスト会員  5千円/月
・電話サポート会員    1万円/月
・オンサイトでのサポートが必要な場合(1日6万円+交通費等実費)
※メイリングリスト+電話サポートの場合は15千円となります。

@現在の登録ユーザー数:40人